Diary
日々の徒然を綴ります
 Sunday, 6/2/11   2/25(金) コラボ講座をやります。
 
9月から教えていただいている心理学講座の先生から、
「カラーセラピー&心理学 コラボ講座」のお誘いを
受けました。親睦会でたまたまカラーセラピーの話題
になり、興味を持っていただけたようです。
 
とても嬉しいお誘いで、すぐにやらせていただこうと思い
ました。2月25日に宗像のメイトムで講座をやります。
今回は40分の時間をいただきました。「色が心と体に
元気をくれる 今日から使える色彩心理」という
テーマでお話させていただこうと考えています。
 
ニュートンの分光実験の話から、虹の7色とは?
好きな色と嫌いな色の活用法は?
色を味方につけるには?
等、なるべく実用的で為になるお話が出来たらと思って
います。何気なく選ぶ服の色や、目にとまる物の色に、
その人の気持ちが表れている。色の不思議と魅力を
お伝え出来たらと思います。
 
私の願いはカラーセラピーが、生活の中に溶け込んで
いってくれる事です。カラーセラピーは医療行為ではない
ので、薬や注射のように速効で効くものではありません。
でも副作用もなく、ソフトにゆっくりと効くものだと思います。
自分が風邪をひきかけていると感じたら、自分に合った方
法で対処する事が出来ると思うのです。自分の心のケアも
同じだと思います。その為のツールの一つがカラーセラピー
だと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 Friday, 4/2/11   ゴッホの黄色
 
黄色には真昼の高い位置にある太陽、卵の真ん中に
ある黄身の意味から中心、個人の独立という意味も
あります。欧米では天使の後輪や、中国では皇帝の
象徴、宗教的には聖なる光を表します。そして世界共通
では、希望を表す色とも言われています。
 
では、ゴッホの黄色は、どんな意味を秘めているの
でしょう? ゴッホは1853年3月にオランダの牧師の
子供として生まれました。彼の生まれる1年前に、
ヴィンセントという名前を持つ兄が亡くなっています。
彼は度々自分と同じ名を持つ兄の墓を訪れたと、
言われています。
 
自分は何者なのか、他の誰かの場所に自分が存在
している。その誰かの為にも彼は果たさなければ
ならない義務を、感じていたのかもしれません。
 
弟テオを頼って彼がパリに来た時には、テオの画廊で、
ゴーガン、スーラ、シニャック、ロートレックといった
後期印象派の画家達との出会いがありました。タンギー
爺さんの画材の店では、日本の浮世絵との鮮烈な
出会いも用意されていました。彼の作風はパリでの
3年間で、驚く程変貌を遂げていきました。
 
やがて彼は「まるで日本のようだ」と評した憧れの地、
明るく太陽が輝くアルルへと移ります。太陽と糸杉と
オリーブの木のある彼の楽園へと。そこで彼が
夢見たのは、芸術家共同体の理想の土地だったの
でしょう。
 
彼の黄色い家はその象徴ともなる家でした。ゴーガンを
待つゴッホの寝室には、対になる家具がたくさん置かれて
います。ベッドの枕、壁に飾られた絵画、テーブルを囲む
簡素な椅子、その二つの椅子は距離をとって置かれています。まるでその後のゴッホとゴーガンとの関係のように。
 
彼はこの部屋で、画家としての自分を思い描いていました。
この部屋には希望がたくさん溢れているはずなのに、伝わる
のはゴッホの不安や孤独感ばかりで、見ている者の心を辛く
させてしまうのです。
 
ゴッホの描いた「椅子とパイプ」、「ゴーガンの椅子」にも
彼の孤独な気持ちが滲み出ています。装飾的な敷物の
上の置かれた「ゴーガンの椅子」。しゃれた肘当てのある
豪華な椅子。椅子の上には灯のついた蝋燭と、閉じられた
本が載っています。椅子の存在は、ゴーガンその人のような
描き方がされています。
 
「椅子とパイプ」の部屋はむき出しの床、簡素な椅子、火の付いていないパイプ、人の座っていない椅子が、これ程胸に迫る孤独感を感じるのはなぜなのでしょう。人の不在をこんなに不安に感じるのはなぜなのでしょう。
 
度々のゴーガンとの激しい対立に、ボロボロになりながらも、彼はゴーガンがパリに戻ってしまう事を、恐れていたといいます。また弟テオの結婚により、見捨てられてしまう不安を感じていたといいます。
 
ゴッホは人と人との絆、友情や愛情を切実に求め続けて来たのかもしれません。家族や兄弟の絆、求めても手に入らなかった大切な人達へのメッセージ。
 
「自分はここに居る」気付いて欲しいというメッセージ。
ゴッホの黄色は誰か大切な人へのメッセージだったのかも知れません。
 
参考文献
「心を癒す魔法の色彩力」 末永蒼生 主婦と生活社
ファブリ版 世界の美術 8
「VAN GOGH」 小学館
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