来週、アイビーハウスさんで行われる読書会の為に、ドストエフスキーを読んでいる。突然誘われたので、最初は「貧しき人々」や「白夜」などを読もうかと思ったけれど、あまりにも短編なので思い直して「罪と罰」を読む事にした。
amazonで書評を読みながら、岩波文庫の江川卓訳の本に決める。1冊約400ページで上、中、下の3巻ものだ。1日100頁と思って読んでいたが、上ですでに時間がかかり過ぎてしまった。学生の頃に友人に勧められて読んで以来だから、もう内容は大まかな所しか覚えていない。ラスコーリニコフとソーニャの父とのエピソードや、母からの手紙、妹の婚約を巡っての騒動、清らかな心のソーニャとの交流。偶然が重なって起こさなければならなくなった犯罪。
伏線がたくさん張られて、思った以上に読み応えを感じている。今日は中の第3部を読んでいる。ここまで来ると、彼と彼を疑っている予審判事のペトローヴィチとの心理戦が始まって、息をもつかせぬ展開になってくる。本当に面白い!!
学生時代に読んだ時は、主人公の自分の信念を貫き通そうとする気持ちと、本来の優しい心情をもった青年の罪悪感との葛藤する部分を主に読み進めていた。今回はストーリー全体を見渡しながら、読み進んでいる。少し俯瞰して、ラスコーリニコフを見ている。この年代になってみて自分も人生の経験を重ねて、大作を読むというのもなかなか意味のある事だと思う。
読書会を思いついて下さった、アイビーハウスさんにはとても感謝。自分一人では、「罪と罰」に再び挑戦する事はなかったと思う。宗像の小さな町で、皆が集まってお喋りしたり、いろいろな企画を立てて、学んだり、楽しんだりできるサロンのような場所がある事の幸せ。人と人が出会える機会って、だんだん減ってきているような気がします。
アイビーハウスさん、赤間駅南口の近くにある紅茶の美味しいお店です。
ギターやフルートのミニコンサート、各種の作品展や教室も開催されています。
〒811-4175
宗像市田久2-11-12-201 アイビーハウス
休日 日曜・第1,3月曜日
私の癒しの場所です。
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