本日はストーリーテリングの日でした。朗読のレクチャーや、発声練習をした後で、毎回実際に物語を語ったり、朗読の発表をします。この時間はとても楽しみです。特に先輩方の方言で話す民話や昔話は、味があってとてもいいです。幼い頃、祖母が読んでくれたお話を思い出します。
ストーリーテリングは演じるのではないので、ドラマチックな話し方はしません。ですが、話の中の距離感を出す事は大切です。例えば、夜空を見上げて月に話しかけたり、月が地上の人間に返事をする時に、見上げたり、見下ろしたりという距離感を出すという必要があります。声でそれを表現するのには、技術がいります。
実際にやってみると、声のトーンや上げ下げで表現するのはとても難しいです。それは自分が自分の声をコントロールしながら、お話を自分のイメージで聞き手に伝えるという事になります。聞き手もまた、自分のイメージでお話を受け取る。同時に2つのイメージの世界が繋がりを持つ事になります。
技術だけでは語りは出来ないけれど、人間として豊かな想像力や相手の気持ちに共感したり、寄り添う気持ちも必要なんだろうと思いました。ちょっとだけ、セラピーの世界とも繋がる部分がありそうです。
私も2作目の作品に取り組みます。
「月を射る」中国の昔話ですが、壮大なスケールでまた美しい作品です。長い時間をかけて、じっくり取り組もうと思います。写真のお菓子は、お茶の時間に手作りのお菓子を頂きました。とても美味しかったです。
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